「大体なんでもできる。」と、掲げる会社ではたらくということ

「大体なんでもできる。」と、掲げる会社ではたらくということ

プロフィール

プロジェクトマネージャー佐々木 航大

1992年長崎生まれ、大阪育ち。大学卒業後、フリーのディレクターとして大学や公共施設でのイベント企画・運営に携わる傍ら、建築設計事務所にも勤務。2018年、株式会社人間に入社。グラフィック、Web、広告、プロダクトなど、様々な媒体での制作ディレクションを経験。作るところで終わるのではなく、事業にも首を突っ込みたくなり、2021年にスマイルズに入社。スマイルズでは明太子パスタ屋さんの業態開発や、銀行のブランディング戦略立案に携わる。

クリエイティブだけでは越えられない壁
スマイルズとの出会いは大学進学先の大阪ではじめて見た「Soup Stock Tokyo」。チェーン店とは思えないメニュー表示のこだわりや、分厚いリーフレット、きめ細やかな気配りが印象的でした。そこでスマイルズの存在を知り、飲食業からクライアントワークを始める動きも含めてなんとなく定点観測していました。

卒業後は広告制作の仕事をしていたのですが、その中で案件の要旨を深掘りしてみるともっと根本的な課題が見えてきたり、広告ではないアプローチの方がいいのでは、となることが多くなったんです。でもそれらの提案は組織の戦略部隊やコンサルの仕事で制作会社の業務範囲を超えた話。提案できたとしても聞いてもらって終わり。そうなるのが常で、結構モヤモヤしていました。


家を引き払って、最終面接に臨む
そんな中、当時同棲中の彼女(現在の妻)の東京転勤が決まっちゃって。じゃあついて行くかとなって、最初に思い浮かんだのがスマイルズでした。もっと根本からクライアント課題に向き合いたいと思っていた自分と、事業の知見を発展させて上流からアプローチしていたスマイルズ。ここしかないなと思って応募しました。
そこから大阪の家を引き払い、前職の仕事をしながらホテル暮らし。後に引けない状態で迎えた最終面接の2時間後、帰路の新幹線で内定の電話を受けました。(内心、何を言われるのかドキドキしながら折り返しましたね。) そのスピード感がとても印象的だったので今でも覚えています。スマイルズ以外は受けてなかったので、なんとか無職にならずに済みました(笑)。

※引き払った家

業態開発は突然に
そして無事に入社して3日目。福岡の明太子屋「ふくや」さんから、おいしい明太子をもっと知って欲しいという相談がありました。それをきっかけに始まった"頼まれていない"試食会に参加。そこでおいしい明太子パスタが開発できました。野崎さんから「もうできてるね。佐々木くん、これで業態作って」と言われ、はじめての業態開発がスタートしました。(参考:スマイルズの「頼まれていないというフリーダム*¹」)

※試食会で実際に作った明太子パスタ

業態のこともよくわからないまま、翌日には企画書を作成。なんとか2か月で明太子パスタ業態を完成させ「PASS THE BATON MARKET」 に「きみとめんたいこ」*²を出展させることが出来ました。

やったことないことばかり。巻き込みたい社内メンバーとの関係値もほぼゼロ。でしたが、幸いなことにスマイルズ名物「全員面談」で誰が何を得意なのか、好きなこと、やりたいことはなんなのか聞けていたんです。入社間もない人には「他のメンバーと仲良くなれるチャンスかも」と声をかけたり。それぞれのメリットを交えた誘い文句で必死に振り向かせていきました。

そこから、当時入社前アルバイトをしていた新卒にデザインを依頼。店舗経験を持つメンバーと提供オペレーションの構築。さらに「Soup Stock Tokyo」からは予備の消化器、「giraffe」からはお店の什器を借りたり...。多種多様、百戦錬磨なメンバーのおかげで短い期間でお店を仕上げることが出来ました。無茶ぶりすぎる、けれどもいい経験になりました。

※デザイナーと実寸でテスト

※イベント前夜、日が落ちてからのキッチンカー準備

みんなが ‟自分の仕事"をしに来ているという大前提
「きみとめんたいこ」ではなんとか手伝ってもらえました。が、僕がいきなり新しい仕事をメンバーの時間に組み込んでもらうのは簡単な話ではありません。スマイルズでは誰でも相談に乗ってくれますが、その相談の内容によっては率直な返事をもらうこともあります。「それはこのタイミングでやる必要が本当にある?」とか「横流しで仕事していない?」とか。 ゴールもプロセスも決まっていない、柔らかいプロジェクトが多いスマイルズ。だから各々が「なぜやるのか」を考え、全力で仕事をしています。同じ会社で働いてる、という理由だけで一緒にやってくれる人はスマイルズにはいないんです。でも、そこがいい。僕らは「大体なんでもやります。」*³と言いながら「何のための仕事かわからない」ことはお断りのスタンス。これが社内にもばっちり浸透しているんですよね...。

加えて、みんな「決まりすぎていること」は嫌がる傾向にあります。それは、やりがいを見出しにくいから。相談するときは自由度のある段階でします。そうして出てくる思いつきを生かした表現のほうが面白かったり、後々で効いてきたりするんですよね。
例えば、リサーチ記録はスマホやデジカメでいいのに、あえて「写ルンです」で撮影してたんです。その写真が「なんかいいね」となり、「シオクリビト」*⁴ で起用されるなんてこともありました。

走馬灯に出てくる仕事をしたい
人生の最後に流れてくるほど個人に深く深く刺さるような仕事をしたいと思っています。かっこいい華やかな仕事で有名な賞を獲ることを目指すよりも、誰かの思い出にしっかりと残り、その誰かにとって意味のあることをしたい、と。まぁ走馬灯で見るから、その誰かから結果を教えてもらうことは多分できないんですけどね(笑)。もちろん、賞も取れたら嬉しいです!
これからも増えていくであろう、ユニークで思い通りにならないメンバーたちを巻き込みながら...。

※間違って買ったドラム缶も、オブジェとして愛されることもある。

注釈
「頼まれていないというフリーダム」 スマイルズ PROJECT&COMPANY事業で掲げる Thinking のひとつ。
「きみとめんたいこ」
「大体なんでもやります。」 スマイルズ PROJECT&COMPANY事業で掲げる考え方のひとつ。
*₄「シオクリビト」


Smiles: